世界チャンピオン 大澤佳心選手が来たぁ!(2017/05/02)

かねてより上野毛道場に遊びに来てくれると話していたのですが、「試合前は何かと忙しいので試合が終わったら行きます。」と言ってくれていた佳心選手がついに有言実行、2017/05/02道場に来てくれました。

直前に話したにもかかわらず、幼年から、少年、一般までたくさんの道場生が集まりました。

道場を開ける準備をしてから買い物などの雑用で一旦、外出してから戻ってみると既に幼年の女の子が・・・佳心選手に早く会いたくて道場を開ける前から待っていたそうです。

他の子も同じでいつもより早く子どもたちが集まりました。そして、いざ佳心選手が到着するとサインを求めたり写真を一緒に撮ったりしていましたが、その女の子は恥ずかしすぎて泣いてしまい、さらには鼻血まで出してしまいました。
稽古はいつも通り、基本稽古や運動遊びの後、型を披露しました。
佳心選手が皆に声を掛けてくれ、最後まで元気よく稽古が出来ました。

さて、少年クラス。さすがにみんな楽しみにしていただけに憧れの佳心選手(試合のビデオを観せると結果はわかっているのに「佳心先輩頑張れー!」が出ます。)の姿を見るとみんな大興奮していました。
始めに型の稽古をしてから佳心選手にバトンタッチ。フィジカルのトレーニングをたっぷりやってもらいました。さすがに少年部から稽古をしている佳心選手。子どもたちの心をすぐにつかんでキツイ稽古でも楽しく行ってかなりキツイのに笑顔がこぼれるという理想的な状態でみんな乗り切りました。口々に「こんなに汗をかいたことない」「すっごくキツイ(笑顔で)」「暑すぎるぅ」など本当に楽しそうでした。


ちょっと自分が「(指導を)変わろうか?(笑)」と言うとみんな「やだぁ!佳心先生がいい!」と面目丸つぶれでした(笑)
スパーリングも普段よりもみんなハッスルして熱い戦いがあちらこちらで繰り広げられていました。また、今スパーリング恐怖症の子がいると事前に耳打ちしておくとその子の名前を積極的に出しながらたくさん声を掛けてくれました。こんな細かい気配りができるところも流石だなと思いました。

稽古後の写真撮影では集合して並んでいるにもかかわらず、みんな佳心選手が気になってカメラを見てくれません。やっとの思いで撮影ができました。

一般クラスでは佳心選手自身が世界大会で使った新ルールに対応するための技術を惜しみなく指導してくれました。

初めての技術に皆、感心しながら自分のものにしようと積極的に取り組んでいました。
スパーリングでは一人一人に胸を貸してくれて当然手加減してもらっていると分かっていながらも世界チャンピオンのその強さと技術力の高さに驚愕していました。

世界チャンピオンと国際親善大会準優勝者との対決

20数年前にフランシスコ・フィリョ師範のセミナーが東大で行われました。当時はまだ世界チャンピオンになる前でしたが世界チャンピオンと同等の評価と人気があり、自分も憧れていました。そのフィリョ師範と手合わせをさせていただいた時のあまりの強さと技術力に興奮したのを覚えています。きっと同じように佳心選手と手合わせをするというこの貴重な体験に皆、興奮したことでしょう。本当に幸せそうでした。

佳心選手は幼年、少年クラスの中では自分が子どもたちに指導していることを隅で実際に体を動かして確認したり、一般クラスの中では一道場生として誰よりも早く、大きく声を出し、また何か話をすると誰よりも早くこちらに不動立ちで食い入るような眼で真剣に話を聞いていました。高校生の頃に出稽古で三軒茶屋道場の自分のクラスに来ていたのを思い出しました。あの時も同じように誰よりも真剣に吸収できるものを全部いったん飲み込もうといった姿勢が見られました。今も変わらずその姿勢を崩していないところも本当に一流の選手は違うなと思います。そういったことに気付いて貰えたらぜひ真似をして欲しいです。やはり強くなる、何かで成功するには素直さが一番だとつくづく感じました。

一般クラスの後はみんなでプチ祝勝会。
焼き肉を食べに行きました。
皆も色々と聞きたいことや話したいことがあったでしょう。世界大会での優勝最有力候補と言われたアショット・ザリヤン選手との戦いや決勝戦のアンドレイ・ズボレフ選手との戦いの時のメンタルの状態やどんなことを考えていたかなど、とても貴重な話をはじめ、少年部の頃の話やその他いろいろな話を本当に真摯にそして楽しく話をしてくれました。

一日で上野毛道場の道場生は子どもも大人も佳心選手の強さと優しさ、そしてその人柄に触れ、みんな大好き、大ファンになりました。

また、このような機会が作れれば良いと思います。